健康診断で心電図異常といわれていませんか?~放置せずに循環器専門医を受診しましょう~

  • 2023.08.21

こんにちは。看護師の三浦です。8月がおわり、少し気温も落ち着いてきましたがまだまだ蒸し暑い日が続いていますね。今日は健康診断の心電図異常について少しお話をしたいと思います。

9月は1年の中でも健康診断の件数が多くなり始める季節です。皆様は返却された健康診断の結果表は見ていますでしょうか。日々、忙しくABCDなど大まかな結果表だけに目を通す方や、会社の保健師さんから受診勧告の連絡をもらってから要受診や経過観察などの指摘項目に気づく方もいらっしゃるかと思います。

採血結果などは基準値から外れると高値・低値と分かりやすいですが、心電図の結果はどうでしょうか。書いてある結果内容が良く分からず、自覚症状がないとそのまま放置してしまっていることはありませんか。心電図の所見には専門用語が書かれていて、果たしてそれが病気なのかどうか迷うことや不安になってしまうことも多いのではないでしょうか。

実際には正しく検査をしてとくに病的な意義が少ないことを確認していれば、まったく恐れる必要はありません。一方、頻度は少ないものの、背景に病気がある場合、そのまま放置しておくと心臓やからだにダメージが蓄積してしまうこともあるため注意が必要です。


心電図ってなに?

心臓は心臓自身から電気を出して動いています。心電図検査は体に電極を取り付けて、心臓から出ているその電気信号を読み取っています。これを見ることで不整脈の有無や心筋梗塞など疾患特有の心電図波形が出ていないかなどを確認します。正常な方でも心電図の波形にはそれぞれの個性があるため、所見がついてしまうことがあるのです。


心電図だけではなく複合的な検査が必要

不整脈に関してはリズムが一定でなかったりと心電図で分かりやすいですが、心筋梗塞や狭心症等などは心電図波形の解釈に専門的な知識を要するだけでなく、必ず特徴的な波形が出現するとも限りません。放置していると脳梗塞や心拡大につながる心房細動や心室期外収縮といった不整脈も所見に記載されることがあります。他にも、高血圧を長い間放置していると、心臓の筋肉が徐々に分厚くなり心電図の波形に変化が出てくることもありますので併せて受診されることをお勧めします。

当院では、健康診断で指摘を受けた心電図異常に対して、心臓超音波検査(心エコー図検査)や24時間の心電図波形を測定できるホルター心電図、心臓の負担の程度を見る採血など、様々な角度から必要な検査を実施しています。その人ごとに心電図所見や症状などを背景にして必要な検査が異なってくるため、とくに循環器の専門医の判断が重要となります。

是非、この機会に一度ご自身の健康診断の結果を見直していただき、症状がある場合や、二次精査が必要であれば循環器クリニックのドアを叩いてみてください。

心電図異常だけではなく、看護師による脂質異常症や高血圧、糖尿病の療養指導も実施しており、生活習慣病から心筋梗塞や脳血管疾患などの大きな疾患に繋がらないようサポートもしております。

患者様が安心して受診できるように精一杯サポートさせていただきますので、初めての循環器専門病院の受診もぜひ私たちにお任せください。

監修 柴山 謙太郎

PAGE TOP